『ハイ・コンセプト』(16)
「共感」とは感情の表れです。
心の底から共鳴できる感情の表出です。
チャールズ・ダーウィンは、「すべての哺乳類には
感情があり、それを伝達する手段の一つが表情で
ある」と述べているそうです。
喜怒哀楽という4つの感情と共感は結びついている、
と思われます。
私たちは共感することで、議論の別の側面を見ることも、ふさぎこんでいる人を慰めることも、悪
口を言いたいところをぐっと我慢することもでき
る。また、共感によって、自己が形成され、親子
の絆が築かれ、力を合わせて働くことができ、また
道徳の基盤が作られる。
だが、他の「ハイ・コンセプト」「ハイ・タッチ」
な資質と同様、共感も「情報化の時代」には必ずし
も適切な評価を得ていたとは言えない。
(P.243)
(046ー1-0-000-097)
置き換えの難しい資質こそ価値があるということだ。中でも、コンピュータにはマネする
ことができず、遠くにいる人が電子コミュニ
ケーションで行なうことはできないとはっき
りしている資質が一つある。
それが「共感」である。
(PP.244-245)
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『種の起源』(岩波書店他)を発表してから13年後の1872年、チャールズ・ダーウィンは、
ビクトリア朝社会を批判する別の著書を出版した。
『人間及び動物の表情』(改造社)というタイトル
のその本は物議をかもした。
中でも注目すべきは、ダーウィンが、「すべての哺
乳類には感情があり、それを伝達する手段の一つが
表情である」と述べていることだ。
(P.245)
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