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日経ビジネスの特集記事(7) パナソニック シャープを辞めた人たち(2) 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ


 

<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の
概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>

日経ビジネスの特集記事(7)

パナソニック シャープを辞めた人たち 2013.5.20

解雇先行の危険性

政府の産業競争力会議で議論された「解雇規制の緩和」は
大きな話題になりました。

日本企業が社員を解雇する際に、ハードルが高いのは、
整理解雇を行なうための次の4要件です。

(1)人員整理の必要性

(2)解雇回避努力義務の履行

(3)被解雇者選定の合理性

(4)手続きの妥当性

実態はどうなのでしょう?

中堅電子部品メーカーの人事担当部長である横田光男氏(仮名)は
「クビにするのは簡単」と豪語しています。

横田氏は350人いた社員のうち2年間で250人ほどを解雇したそうです。

どうしてこのようなことができたのでしょうか?

大企業であれば、マスコミで話題にされ、企業ブランドに傷をつけて
しまいかねません。

ところが、横田氏は「中小企業なら、ブランドの毀損もそれほど
気にすることはない」と断言しています。

そう断言できる根拠は、こういうことです。

250人をクビを宣言して、「4要件が成立していない」として
裁判になったケースはわずか1件だったそうです。
しかも、解決に必要な和解金は70万円だったのです。

「日本人で会社を訴えようと思う人は少ないのではないか」と
横田氏は言及しました。

もちろん、今後も同様なことになるとは限りません。解雇宣告を
受けた人たちが団結し、裁判を起こすことがない、とは断言
出来ません。

雇用問題に詳しいリクルートキャリアの海老原嗣生フェローは、
解雇規制について次のように語っています。

「全体の大半を占める中小企業では、既に解雇が当たり前のように
実施されている」

私の体験談をお話しましょう。

約20年間、東京にあった洋書・洋雑誌輸入卸会社(のちに倒産)に
経理担当として勤務しました。

アマゾンという黒船が日本に進出してから企業業績が大きく悪化
しました。

そこで同業他社と合併することになりました。

合併が決まった後、私は人事異動を告げられました。
大阪支社か浦和(埼玉県)物流センターのどちらかに>即座に決めろ、
というのです。

当社の方が規模は大きかったのですが、小が大を飲み込む合併と
なったため、小さい会社出身の役員から有無を言わせず>命令
されたのです。

当時、私は50歳になろうとしていたため、単身赴任で大阪に赴く
ことはできず、浦和を選択しました。

いつから行けばよいのか尋ねると、「明日から行け」と言われ
ました。浦和でする仕事は、約20年間携わった経理ではなく、
出荷業務でした。

センターに納入された雑誌を定期配本先の書店毎に分け、梱包する
作業でした。

日本の雑誌と違い、1冊の厚さが10㎝くらいもある雑誌があり、
その雑誌を5冊ごとに束ねることもしました。かなりきつい仕事
でした。

完全に「いじめ」でした。自己都合による退職を強いるためだった
のです。

自宅の横浜から勤務先の最寄り駅東川口までは、片道2時間半かかり
ました。往復で5時間です。小旅行をしているようなものでした。

そうした仕打ちを受けましたが、私は意地になり歯を食いしばり、
慣れない出荷業務に励みました。

センターに勤務している人たちは20代から30代の人が多く、最初の
うちは冷たい目に晒されました。

「本社の経理出身の人間ができるわけない」と思われていたのです。

自己都合退職すると、失業保険を取得する期間が短く、かつ金額も
少なくなるため、1年半頑張りました。

悪いことばかりではなく、若い人たちとも打ち解け、冗談を言い
合える仲になりました。

会社は私が自己都合で退職しないという想定外の状況に「会社都合
による退職勧奨」を伝えて来ました。

「割増退職金を支払うので辞めてくれ」と言ってきました。

従わざるを得ませんでした。経理に携わっていた当時からの休日
出勤を含め、振替休日が20日以上残っていて、有給休暇を併せて
45日くらいになっていました。

私が退職してから2年くらい経って、元の会社が倒産した記事が
新聞に掲載されました。

あなたも、その記事をご覧になったことがあるかもしれません。

その会社は、日本で最初に「タイム」「ニューズウィーク」
「リーダーズ・ダイジェスト」などを輸入した会社でした。

長い話にお付き合いして下さりありがとうございました。

このような体験をしていますので、日経ビジネスの記事を他人事
とはとても思えないのです。

最後に、世界で見て日本の解雇規制は甘いのか甘くないのか、
見てみましょう。

 経済協力開発機構(OECD)が2008年に
発表した解雇保護法制指標の国際比較があります。

それによると、解雇しやすい国のトップは米国で、日本は40カ国中
8番目に解雇しやすい国にランクされています。

私を含め、想像が外れたのではないでしょうか。
日本よりも解雇しやすい国は、1位のアメリカ以下、カナダ、英国、
ニュージーランド、南アフリカ共和国、豪州、アイルランドとなって
います。

韓国は17位、中国は32位です。ちなみにトルコは40カ国中40位です。

次回は、「人材流動化のために企業がすべき5項目」と
「働く人1000人が選んだ転職したい企業ランキング」を新卒学生が
選ぶ「日本経済新聞社 就職希望企業ランキング」と比較してご紹介
します。
 

 

 

 

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